今回は貸借対照表における無形固定資産について!
固定資産の内の無形固定資産+投資その他の資産に関して、わかりにくい用語の解説をします。
【貸借対照表】
<資産> <総資本>
流動資産 (現金・受取手形・ 有価証券・売掛金、商品) |
流動負債 (買掛金・短期借入金) |
固定資産 (建物・機械・土地) |
固定負債 (長期借入金・社債) |
純資産 (資本金・利益剰余金・ 利益準備金) |
上記はすごく簡単な貸借対照表の表です。
今回は左下の部分=固定資産について説明していきます。
固定資産とは?
もう一度固定資産について復習しましょう。
固定資産は、流動資産とは違い、簡単には現金に換えることが出来ない資産。
つまり長期的(1年以上)に保有をする資産のことです。
具体的な例で挙げると、建物、機械設備、土地、工具・器具などのことです。
この固定資産は、3つに分類されます。
その3つとは、
- 有形固定資産(ゆうけいこていしさん)
- 無形固定資産(むけいこていしさん)
- 投資その他の資産
です。
前回は有形固定資産についてお話ししました。
今回は無形固定資産と投資その他の資産について解説します!
無形固定資産とは?
無形固定資産は、漢字の通り、形の無い固定資産。
つまり、目に見えない、手で触れられない固定資産のことをいいます。
●無形固定資産に当てはまるもの
- 特許権
- 商標権
- 借地権
- ソフトウェア
- 電話加入権
などが当てはまります。
権利など、形のないものばかりですね。
だから無形固定資産と呼ばれます。
1つずつ見ていきましょう。
<特許権>
特許権は結構聞いたことがある方多いのではないでしょうか?
特許権は新しい発明などをした人に与えられる独占権のこと。
この特許権を得るためには、特許庁に申し出て審査を経なければなりません。
この特許取得、そして特許維持のためにかかる費用のことが、貸借対照表の無形固定資産に当てはまる<特許権>というものです。
<商標権>
商標権も特許権と考え方はほぼ同じ。
商標権とは、商標を登録した商標権者が、登録した商標を自由に使える権利のことです。
貸借対照表の<商標権>は、商標権の登録にかかる費用のことを指します。
<借地権>
借地権も上記2項目と同じ感じです。
貸借対照表上の借地権は土地を借りた場合にかかる借地権取得の費用のことです。
<ソフトウェア>
ソフトウェアはパソコンなどのソフトウェアのことです。
<電話加入権>
電話加入権は初めて聞く人も多いかもしれません。
電話加入権は、NTTの固定電話の回線を取り付けることが出来る権利のことです。
貸借対照表上の<電話加入権>はその電話回線開設時にかかる費用のことをいいます。
投資その他の資産とは?
投資その他の資産とは、固定資産のうち、有形固定資産にも無形固定資産にも当てはまらない資産すべてのことです。
●投資その他の資産に当てはまる(主なもの)
- 投資有価証券
- 関係会社株式
- 敷金、保証金
- 長期前払費用(ちょうきまえばらいひよう)
わかりずらいものが多いですね(笑)
<投資有価証券>
ん?有価証券はどこかで聞いたような、、、
そうです。
流動資産とは?初めての人でもわかりやすい解説!で出てきてました。
短期の売買目的の有価証券は流動資産に当てはまるんでしたね?
投資その他の資産に当てはまる<投資有価証券>は投資目的(短期での売買が目的ではなく)で保有している株式、社債などの債券のことです。
<関係会社株式>
関係会社株式とは、なんとなくイメージがつきやすい。
関係会社株式は、子会社や関連会社の株式のことです。
貸借対照表上の<関係会社株式>はその保有している株の取得時価が表されます。
<敷金・保証金>
敷金は引っ越しの際などによく聞きますよね?
事務所やオフィスを借りる時に支払う費用が敷金・保証金に当てはまります。
<長期前払費用>
長期前払費用は、保険料の支払いをイメージしてください。
たいてい1年以上払い続けますよね?
この長期前払い費用は、その支払いが1年を超えた部分の金額のことを指します。
1年以内で前払いが完了するものは流動資産に入ります。
今回のポイント
今回のポイントを整理します!
- 固定資産は①有形固定資産、②無形固定資産、③投資その他の資産、の3つに分類される
- 無形固定資産は、特許権など目に見えない、形の無い資産のこと
- 投資その他の資産とは、固定資産のうち、有形固定資産にも無形固定資産にも当てはまらない資産すべてのこと
会計は難しいですね(笑)
焦らず少しずつ整理していきましょう!
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