
今回は純資産について。
貸借対照表における総資本の内の純資産の部の解説をしていきます。
まず貸借対照表の簡単な表を確認していきましょう!
【貸借対照表】
<資産> <総資本>
流動資産 (現金・受取手形・ 有価証券・売掛金、商品) | 流動負債 (買掛金・短期借入金) |
固定資産 (建物・機械・土地) | 固定負債 (長期借入金・社債) |
純資産 (資本金・利益剰余金・ 利益準備金等) |
表の左側が集めた資金の保有の仕方で、右側が会社がどんな方法で資金を集めているか、でしたね!?
純資産とは?
純資産とは、会社法が改正するまでは、資本の部で自己資本と呼ばれていたものです。
資産から負債を引いた差額と現在はされています。
純資産は主に、
- 株主が会社に払った金銭である資本金
- 会社が生み出した利益を積み立てた剰余金
の2つから構成されています。
純資産とは、この資本金と剰余金がメイン!と考えてもらえればOKです!
●純資産に含まれるもの
- 株主資本(資本金・資本剰余金・利益剰余金)
- 評価・換算差額金(その他有価証券評価差額金・繰延ヘッジ損益・土地再評価差額金)
- 新株予約権
この3つに純資産は分けられます。
ですが、先ほどお話ししたように、資本金と剰余金が含まれる1の株主資本がメインです。
株主資本に含まれるものを簡単に説明していきますね!
<資本金>
資本金とは、株主が出資した資金のこと。
出資というのは、事業の成功・成長を期待してその会社に株主がお金を投資することです。
会社にお金を出してあげる代わりに、配当金の要求や経営への関与(株数によって影響力が大きく異なります)が行われるようになります。
株主が出資してくれたお金は返す必要がないお金です。
銀行の融資を受ける場合はお金を借りることになるので、これは負債。
出資してもらったお金と融資で得たお金は返済不要かどうかで大きく異なるので、要注意!
この出資してもらった<資本金>の金額が多いほうが会社の資金繰りは楽になります。
なぜなら、銀行からの借金と違って返済する必要がないからです。
資本金について詳しくはこちら
⇒資本金とは?わかりやすい資本金の解説!
<資本剰余金>
資本剰余金とは、株主から出資を受けた金額の一部を資本金としなかった場合、その一部がこれにあたります。
会社法上、株主の出資を受けた金額の2分の1以下は資本金に組み込まないことができます。
例えば、株主が1000万円出資してくれたとします。その場合、500万円までは資本金に組み込まなくていい。
その組み込まなかった額が資本剰余金に当たる、ということです(厳密には、もっと細かく分かれていて色々ありますが、今はざっくりと理解していきましょう)
<利益剰余金>
利益剰余金とは、その会社が生み出した利益をコツコツと積み立てたお金のこと。
内部留保というと難しく感じますよね?
要は会社の内部で利益を積み立てて蓄積している、というイメージを持ってもらえると少しはわかりやすいかもしれません。
この利益剰余金が年々増えていっている会社は経営が安定して順調。
逆にこの利益剰余金が減っている場合、その会社の経営はあまり良くないことが考えられます。
今回のポイント
今回のポイントは
- 純資産は主に、①株主が会社に払った金銭である資本金、②会社が生み出した利益を積み立てた剰余金、から構成されている
- 資本金は株主が会社に出資したお金のこと。銀行からの借入金と違い返済が不要
- 利益剰余金は会社が生み出した利益をコツコツ積み立てた額のこと。
以上です!
少しずつ理解していきながら、貸借対照表を読みこなせるようになりましょう!
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