今回は前受金(まえうけきん)について。
経理関係の仕事をしていると目にすることが多くなる言葉です。
しかし、あまりこの言葉の意味を理解しないままなんとなく使っていませんか?
今回はこの前受金についてわかりやすく解説をします!
前受金とは?
前受金とは、通常の営業取引における商品・製品や原材料の引き渡しや役務の提供前に受け取った内金や手付金を一時的に処理するための負債勘定をいいます。
わかりづらいですね(笑)
後にお話しする日常例でイメージ出来ればとりあえず十分です。
前受金の条件と具体例
前受金には条件があります。
- 金を受け取った側がその内容について把握している
- 支払った側に対し、その内容に応じて、その後に果たすべき義務が生じる
上記の2つの条件を満たした時に、事前に受け取る代金のことを前受金と呼びます。
例えば、①新作の洋服の予約販売や②フィットネスクラブの入会時の月会費先払いなどで考えてみましょう。
新作の洋服の予約をしたお客さんがその店にその洋服代を払った場合。
その店は洋服の販売が可能になったら、お客さんにその新作の洋服を引き渡さなきゃいけないですよね?
お客さんから代金をもらったお店には新作の洋服をお客さんに渡す義務が生じている。
しかし、お金を払ってもらった時には、新作の洋服はお店になくてその義務は果たせません。
だから、後にその義務を果たすんです。
こういう例だと、日常的に体験している方が多いかもしれません。
これが前受金なんです。
もう一個の例。
フィットネスクラブに通われている方は結構いらっしゃると思います。
フィットネスクラブは口座の登録等の関係などで最初の2ヶ月間程度、月会費の先払いをお客さんに求めているところが多い。
例えば、7月30日にそのクラブに行って入会手続きをして、8月1日~スタートすることにした。
その際、入会金や登録料と合わせて、8,9月分の2か月分の月会費を払ったとします。
フィットネスクラブ側はそれが月会費の先払いだと理解しているので、1の条件を果たします。
そして、入会して2か月分先払いしてくれたお客さんに対し、クラブの利用を8月1日~2か月間提供する義務が発生します。
支払ってくれた時にすぐに提供できるものではないですよね?
これが2の条件。
この2つの条件を満たしているので、入会時に支払った2か月分の料金は前受金として勘定することになります。
前受金は難しく考えずに、日常生活で結びつけるとイメージしやすいと思います。
言葉が難しいので、難しく思えますけどね(笑)
難しいと感じたら、日常の例を探してみましょう!
今回のポイント
今回のポイントを整理しましょう!
- 前受金には2つの条件がある。
①金を受け取った側がその内容について把握している
②支払った側に対し、その内容に応じて、その後に果たすべき義務が生じる - 上記2つの条件を満たしていた時に、事前に受け取る代金が前受金と呼ばれる
- 前受金は日常の例にあてはめると断然わかりやすくなる!
とにかく頭が混乱したら、日常の例で是非考えてみてください。
少しは理解しやすくなるはず!!
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